青森山田高校サッカー部 公式サイト

青森山田高校サッカー部
監督 黒 田  剛
組織改革の考え方と条件
 仮に企業や組織に低迷や衰退の影が見えてきたとする。そのとき組織の中にいる者はいったい何ができるであろうか。残念ながら、今までと『何も変えられない』と言うのが現実ではないだろうか。何をしたらいいのか分からないというのが正直なところかもしれない。もちろん悪い流れを正常に戻すことや発展させる作業(改革)は並大抵の努力では達成できるものではない。時代の流れや環境の変化、体力の減退、危機管理意識の欠如、開発能力の限界、実行力の低下など、あらゆる原因が考えられる。更には絶対的なリーダーに頼りっきりの組織が、突然リーダーを失ったとき、その組織は誤った方向に進んでいくことも多い。落ち込んだ組織の習慣性とは恐ろしいもので、『負のスパイラル』にハマっていることに気付きつつも、長年の経験で一度確立された根拠のない『負のプライド』が改革の邪魔をしてしまうケースも極めて多い。社会人としてバブル最盛期を経験し、組織内で一度『安泰』を味わった者や、何かの圧力により『発展思考』を閉ざされた者、また組織の流れに身を任せ『馬齢』だけを重ねてきた者は、『自分なり』にその場に留まることしかできないことが多い。聞きたくないことには耳を塞ぎ、見たくないものには目を瞑る。都合の良いことだけに反応してきた発展性のない自己意識や行動の膿が蓄積し、大きな組織を少しずつ蝕み衰退させていくのだ。恐ろしいことである。  では、そんな組織はどのようにして上昇させるのが望ましいのか。何をしたら復活させることができるのだろうか。問題はそこである。以前、日本代表を率いた世界サッカー界の名将『イビチャ・オシム』氏は、当時J2に降格し、どん底状態にあったジェフ千葉の監督に就任した際、最初のスタッフミーティングで次のようなことを話した。 「ジェフ千葉スタッフの皆さん、このチームはなぜ勝てないのですか?」と。唐突な質問に誰も何も答えられなかった。それが分かるくらいなら、どん底状態にはなっていないだろう。そして一言「勝てない原因が分からない(即答できない)スタッフ陣がここにいることが最大の原因ですね(笑)」と話したのである。まさしくチームという組織に『結果』をもたらし、『発展』させていくイメージや発想、更には情熱のない者が組織の強化、運営に関わっていること自体が低迷や衰退の原因であるということだ。組織の幹部には耳の痛い言葉ではあるが、それが事実であった。  改革のリーダーには、長年かけて何度も『挑戦』と『挫折』を繰り返し、その中で多くのことを経験し、学び、組織を『成長』や『発展』に導いてきた者や、失敗を恐れずチャレンジする新しい発想を持った人材を上手く活用していける者が望ましいといわれている。発展を支えてきた者にしか分からない手法や、アイディアを活かすことが重要だということだ。もし、リーダーが『改革』を推進するにあたり、誰に恨まれることなく、多くの人に好まれる行動をとり、誰もが望む居心地の良い空間(組織)を推奨するのであれば、そこには『改革』ではなく、『仲良しピクニック』の班長レベルの期待しか持てないだろう。冒頭に述べたように、『改革』は並大抵の努力ではできない。真の改革の先頭に立つリーダーとは、どんなに情けない結果であっても、現実を知る覚悟をしなくてはならない。言いたくないことでも声を大にして言わなくてはならない時もある。見たくないものを一歩踏み込んで見ていかなくてはならない時もある。発展性のない保守的な組織には遠慮なくメスを入れ、嫌われることを厭うてはならない。そしてそのことを組織全体が理解し、実行することからスタートしなければ『組織改革』など夢のまた夢だろう。
2016/04/10 19:25
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