【生年月日】
1989年10月23日生まれ 【出身地】 東京都品川区出身 【経歴】 青山学院大学卒。 幼い頃からサッカー選手を目指し、川崎フロンターレのジュニアユース(中学生)、ユースチーム(高校生)に所属し、U-18サッカー日本代表にも選出。 2012年、新卒で大手不動産デベロッパーに入社。 2013年、「テクノロジー×イノベーションで、人々に感動を。」という実兄の経営理念に共感し、創業より株式会社GA technologiesに参画。 2014年、取締役に就任。現在はセールス部門を率いる。 【青山学院大学卒業年度】 2012年 【大学時代の学部学科】 社会情報学部 社会情報学科 |
【Q1:大学時代の心に残る思い出はございますか?(学生生活、サッカーなど) 】
特定のエピソードではないのですが、大学の4年間は自分自身と向き合う時期だったと思います。
私は、U-18サッカー日本代表に選出された経験もあり、高校生で「自分はそのへんの大学生より上手い」と思っていました。そんな気の緩みから、大学1年でトップチームに入れていただいたにも関わらず、練習に遅刻することも。それまでは厳しい指導やルールがある環境でしたが、大学で自由になったことで、どんどん基準値が下がっていきました。4年かけて、サッカーが下手になっていったんです。
「プレーでチームに貢献できていない。このままではやばい」と危機感を感じたのは3年生の終わり。そこから頑張りましたが、実力が下がってしまった自分への基準値や習慣を変えるのは簡単ではありませんでした。
楽しい学生生活でしたが、人間としての成長は感じられませんでした。非常に悔いの残る学生生活でしたね。
だからこそ「社会人では後悔したくない。かっこいいビジネスマンになりたい」と思い、仕事に打ち込んできました。高い目標や夢を掲げ、それを達成するために全力で向き合うことが自分を成長させると思っています。
【Q2:大学サッカーの魅力を教えてください。】
「社会と同じ環境で、自分を知ることができること」でしょうか。
大学サッカーは社会と同じです。高校までは、監督やコーチ、先輩からの指導というトップダウンで行動が決まります。自分で努力しなくても、指示に従っていればある程度できるようになる環境なんです。
対して、大学は自分で意思決定ができるからこそ、自分次第で上手にも下手にもなります。私自身は、自分の弱さと向き合う機会だったと思いますね。
【Q3:学生時代だからこそできたことや、しておけばよかったと感じることはございますか?】
しておけばよかったのは、「目標を掲げて生きること」です。
高校では、大学のトップチームと試合をしても勝てましたし、大学1年の頃もあまり練習しなくても勝てました。それに満足してしまい、コーチや先輩が「お前ならもっとできる」と言ってくれていたのに、もっと努力することをしなかった。周囲の期待に応えられていないと気づいたのが3年生だったので、もっと早くから自分で高い目標を掲げて努力すべきだったと思います。
ただ、この後悔があるからこそビジネスで高い目標を設定し、達成に向けて妥協せず行動できている。無駄な経験ではなかったと思っています。
【Q4:現在のお仕事のサッカーとの関わりを教えてください。】
株式会社GA technologies(以下、GAテクノロジーズ)が提供する不動産テック総合サービス「RENOSY(リノシー)」として、2018年9月15日から川崎フロンターレのオフィシャルスポンサーをしています。
サッカーの現場に直接は関わりませんが、サポーターの方に向けて資産形成のセミナーを開催したり、弊社のお客様と一緒に試合を観戦するイベント「RENOSY Night」を実施しています。
実際にスポンサーになったことで、日本のスポーツビジネスに対する考え方が変わりました。
サッカーを始め、どんなスポーツでも選手の育成や環境整備にはお金が必要です。だからこそ、チームとスポンサー企業は「どうしたらこの関係を維持・発展していけるか。どうすればWin-Winの関係になれるか」を考える余地が大いにあると思います。
ヨーロッパやアメリカに比べて、日本のスポーツビジネスは遅れていると言われています。その遅れを回復し、日本のサッカー業界、そしてスポーツビジネスの発展に貢献していくために、スポンサー企業としてできることを考えて実行していきます。
川崎フロンターレのスポンサーも青学サッカー部のスポンサーも、育てていただいた感謝と応援という気持ちが第一にあります。同時に、学生の皆さんのキャリアの選択肢としてGAテクノロジーズを知ってほしいという思いもあります。スポーツチームとスポンサーのWin-Winな関係を意識できると、ビジネスの新たな見方ができるのではないでしょうか。
【Q5:川崎フロンターレのスポンサー就任時のエピソードなどございましたら教えていただきたいです。】
2018年に、社内でスポンサードの検討を始めました。さまざまな案が出ましたが、掲げている目標やチームとしての志向性、そして私がお世話になったという経緯から、最終的に川崎フロンターレに決めました。ジュニアユース時代に同期だったメンバーがコーチを務めていたので、そこからはトントン拍子で進みましたね。
スポンサーが決定した後、等々力陸上競技場で就任スピーチをさせていただくことになったので、表参道の美容室に髪を切りに行きました。すると偶然、そこで鬼木監督とお会いしたんです。そこでスポンサーのことを直接お伝えすると、私が高校生のときにプロの練習に参加していたのを覚えてくださっていて、感激しましたね。今もスポンサーという形で新たな関係が続いていることは本当に嬉しいです。鬼木監督のマネジメント力や人間性の素晴らしさはよく耳にしており、それが川崎フロンターレのスポンサーをする後押しにもなったので、奇跡的な出会いだったなと印象に残っています。
またスポンサーとして、ジュニアユース、ユースチーム(現アカデミー)と中高6年間お世話になった方々に恩返しできたのは嬉しかったですね。選手としては果たせなかった夢を、違う形で実現できたと思います。
※参考
「ただいま、川崎フロンターレ。」樋口大の10年越しの帰郷
https://www.ga-tech.co.jp/careers/mag/2259/
【Q6:最後に青学サッカー部の後輩たちへメッセージをお願いいたします。】
繰り返しになりますが、大学は社会と同じです。
チームとして勝てなかったり、試合に起用してもらえなかったり、活躍できなかったり。そうした状況には、すべて理由があります。勝つチーム、活躍する選手と自分は一体何が違うのか。努力の質や量なのか、目標への意識なのか。まずは目の前の事実と、自分との違いをしっかり受け入れてほしいです。
いま大学でみなさんが直面していることは、社会でも直面することです。今の経験は、これから生きるうえでの財産だと思ってほしいです。私も大学での失敗があるから、ビジネスでは誰よりも努力しようと思えました。大学で、自分自身の良い部分にも弱い部分にも気付けたからこそ、今があると思っています。
チームや個人として、今の順位にいることにどんな意味があるのか。試合に出れない、活躍できないなど、もどかしく感じることがあれば、その原因に向き合ってください。それが皆さんの今後の人生を変えると思います。
東京一部リーグ優勝は通過点に過ぎません。ぜひ史上初の関東一部リーグ優勝を達成して、青学サッカー部の新しい歴史を作ってくれることを楽しみにしています。陰ながら皆さんを応援しています。