JFA100周年功労表彰を受けて 谷中 治
小学4年生のある放課後、校庭の片隅で遊んでいると、私の足元にコロコロコロとボールが転がってきました。そのボールを思い切り蹴り返すと
「君、うまいねー。一緒にサッカーやらないかい?」と、当時の小学校の先生に声をかけていただきました。
サッカーなんかやったこともない、ルールも知らない、でも面白そうだ・・・
それが私のサッカー人生の始まりでした。
それからの毎日は、サッカーが楽しくて楽しくて、寝ているとき以外は常に足元にはサッカーボール、明けても暮れてもサッカーサッカーサッカーです。
振り返ってみると、小学生の時(全国大会優秀選手)、中学生の時(JFAトレーニングセンタ―メンバー)、高校生の時(全国大会優秀選手・U18ユース代表)、プロになった時、日本代表に選出された時、私はあらゆるシチュエーションにおいて、社会のこと、世界のこと、道徳やマナー、とてもたくさんのことをサッカーを通して学ばせていただきました。言い換えれば、私は日本サッカー協会に育てていただいたといっても過言ではありません。
そして現役選手を終えた後もジュニアユースサッカーの指導者として皆様に支えられながら大好きなサッカーを職業とさせていただいております。
今回、日本サッカー協会100周年という記念すべき年に、このような功労表彰をいただきましたことは身に余る光栄なことであり、大変嬉しく思うとともに大変恐縮いたしております。私をサッカー人として育ててくださった日本サッカー協会と、私のサッカー人生をサポートしてくださっている全ての皆様へ心より感謝申し上げます。そしてこのご恩を返すべく、これからも私は、サッカーを通じ子供の健全な心と身体の育成と、主にジュニアユース世代に対し、将来のサッカー選手に成長していくために必要な基礎的技術、知識、判断力を養っていくことを使命と心得て精進して参ります。そして微力ではありますが日本サッカーのさらなる発展のために労を惜しまず尽力して参りたいと思っております。
2021年11月25日
BOBBIT TOKYO FC
監督 谷中 治
【 2021/11/26 更新】