技術
私もよく言ってきた技術、止める、蹴る、運ぶという分かりやすい技術がある。
最近大学生を観察していると止める、蹴る、運ぶという技術の優先順位は、やはり止める、蹴る、運ぶだと思うようになった。
以前、心技体の優先順位も心技体だと言ってきた。体技心でもなければ技体心でも無い。止める、蹴る、運ぶもやはり蹴る、運ぶ止めるとかでは無い。
サッカーにおいては運ぶから始まるシーンは殆ど無い。
誰かの蹴ったパスを止める所から始まり、そのまま蹴る(パスかシュート)。
それをまた止めて今度は運ぶ。
それからまた蹴る。
この連鎖が続いてゴールに迫る。
このような動作をいかに厳しいとか狭い状況下で訓練するか、その中で取った取られたが繰り返される。
上手く止められなければ、次の蹴る(パス)やシュートに繋げられない。
運ぶにしてもその後の蹴る(パス)を失敗したのでは台無し。
大学生で色々な差がついた状態で入ってきてトレーニングをしているのに技術力が上がらない。
まず持って厳しいシチュエーションでの止める技術を極めて、相手のマークが厳しい状況の中、味方に正確なパスを送る事ができ、最後にはキーパーの位置を確認しながら上下いかなるところにも正確なシュートを打てるように、できるだけ若い内からトレーニングする習慣を身につけさせたい。
昔オープンスキル、クローズドスキルとよく言ったものだが、本当に試合で通用していくための技術トレーニングをして欲しいものである。
勉強机とグランド
昔から言ってきた事がある。
貴方は多分だけど、勉強机に向かって座っている時間が長い事で勉強をしたつもりになっている。学校の授業も同じ、全員が同じ時間先生の授業を受けているのに色々な差が出てくる。
グランドでも同じ現象が起きている。
随分昔は一生懸命やらせてきた。しかしながらやらせる中にも自身で考え、工夫してまた真剣に取り組み始める選手が出てくる。
中には同じ時間グランドにいるのになぜか感覚だけでトレーニングし、時間だけが過ぎていく選手もいる。
そのような選手を見たら、何故か昔を思い出した。貴方は小さい頃から勉強机には座っていたけど時間と中味が比例していなかったんではない?
と。
何故かグランドでも同じ様な雰囲気を感じる。
何気ないシュート練習、何気ないボール回し、何気ないゲーム。机には座っているけど、グランドにはいるけど、何気に共通している。
やはり自身の能力を最大限に活かすにはどうすべきかを追及すべきであるとつくづく思う。
サッカーは真面目にやればやる程フラストレーションが溜まるスポーツである。
チーム内で上手くいかないことがあると、特にゲーム中に自分自身が思うようなプレーが出来ないとイライラしたり、また仲間とのコミュニケーション不足に苛立ち、文句を言う事が多くなる選手がいる。
真面目に取り組めば色々な不具合が生じる事は当たり前。
それに自己主張を含めて文句を言ったり、下を向いたりしていては何ともならない。
真面目に取り組まず文句や下を向く奴は持っての他。
このような状況に冷静に向き合って言って改善、行動して改善、その繰り返しがチームを熟成させ、個人を成長させる。
フラストレーションをどう咀嚼して飲み込めるかが成功への道筋である。
この事を理解させる事にどれだけ苦労することか、指導者は苦労する。
コロナの感染者が急激に増えている。
いつも練習前後、選手達には自分がコロナに感染しているつもりでオフザピッチの行動をする事。またコロナにかからないように気をつけてなど相当口うるさく言っている。
その事により選手それぞれがコロナ対策を意識する事は間違いのない事である。
サッカーにおいても、選手自身の意識レベルの違いがある。中学生であれば、夢に近い状況でプロになりたいという意識。大学生にもなれば、卒業後はプロになるんだという意識。
我々指導者から見て、アイツは意識高いよね。アイツは言う割にはちょっといい加減だねとか意識レベルの話をよくする。意識をさせるのにも一苦労するのであるが、意識の先にある行動。
これこそが大事であると考える。
コロナもそう。
コロナ対策をしなくてはいけないという意識はあるが、必ずマスクをしてることというとそうでは無い場合もある。徹底は出来ない。手洗いうがい消毒も必ずやれるかというとそうでもない。
サッカー面でもそう。
プロなりたい、なるんだという意識を持っていてもその先にある行動レベルの高低差が著しい選手が多い。
我々指導者は、まず意識レベルを上げる事に心血を注ぎ、その意識の先にあるものを選手達が一生懸命模索し、レベルの高い行動を実行することが大切である。
何とかこのコロナの状況で意識レベルのの向上を学び、今後のサッカー人生に活かしてもらいたいものである。
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