Vol.30 『今を全力で』 鎌田斗来 (4年)
【名前】鎌田斗来
【出身校】ブラウブリッツ秋田U-18
【ポジション】MF
【好きな芸能人】本田翼
【蒔田哲平 4年 (神戸U-18)から見た印象】
ラガーマンです。間違いなく彼はラガーマンです。
大学生になり大きな怪我をし彼は3度も手術しています。サッカーを本気で出来ない日々が続いています。
それでもなお、努力を辞めず、強くなり続ける彼は超人ですか?変人ですか?いえ、違います。
ただただ自分の人生にトライし続けている熱い男です。隣でずっと見てきたから分かります。
心の奥底が燃え滾っています。どうぞ。
『今を全力で』
今回、今年度最後の部員ブログを担当させて頂くことになりました4年の鎌田斗来です。
拙い文章ではありますが、最後まで読んで頂けると幸いです。
まずはこの場をお借りし、医療従事者の方を始めとする、このコロナ禍においてご尽力頂いている全ての関係者の方々に心より感謝申し上げます。
引退まで数か月となった今、4年間を振り返らせて頂きました。
私は、大学2年生の時に「前十字靱帯断裂」「半月板損傷」「内側側副靱帯損傷」をしました。
これは「不幸の三徴候」と呼ばれ、選手生命の危機を及ぼすほどの怪我と多くの方に認知されていますが、まさに私は危機に陥りました。
1度目の手術を終えた際に、医師から「このままではサッカーは続けられない」と言われました。
どうやら私の身体は少し変わっていて、組織が固まりやすく、手術した後の膝も固まり可動域が出ませんでした。膝を伸ばしきることも出来ず、曲げても120度くらいしか曲げられず、怪我する前の自分の身体はどこかに消えてしまいました。
正直、「サッカーを続けられない」と言われたときは本気でサッカーを辞めようと考えましたし、自分の全てを奪われたように感じ絶望感に陥っていました。
ただ、そんな中でもサッカーを続けようと思えたのも、家族や仲間、スタッフの方々の支えがあってのことだと思います。
支えてくださっている方の顔を思い浮かべると、ここで辞めるわけにはいかないと思い、2度目の手術を行い昨年復帰しましたが、その後もなかなか良くならず、今年に入ってからも痛みが減らず、6月に苦渋の決断ではありましたが、3回目の手術をしました。
結果的に現在は以前よりも良くなってきており、サッカーが出来ています。
振り返るとこの2年間は辛く苦しい期間でしたが、改めて多くの人に支えられていることを実感しました。
選手生命の危機に立った人間として、今サッカーが出来ていることは本当に感謝しかありません。
私は高校時代、2種登録をし、J3リーグに出場していました。
当時多くの方はトップチームに上がると思っていたかも知れませんが、私の中では早い段階から大学進学を決めていました。
サッカー選手としての成長はもちろんですが、「人として成長する=自立」するために大学に進学することを選びました。
プロになるチャンスがあり、なれていれば怪我もなくサッカーを続けられていたかも知れません。ただ、大学に進み怪我をしてしまって思うようにサッカーをすることは出来ませんでしたが、自分が望んでいたように大学に進学したことで多くの経験を得て、色んなことを学び・考え、一回りも二回りも「人として成長」することができた4年間でした。
今思うことは、本当に一日一日後悔の無いように生きることが大事であると思います。
明日、自分の身に何が起こるか分からないですし、コロナ禍のように以前は当たり前だった日常が失われていくこともあります。
明日になって「昨日、あの時やっておけば良かった」と後悔しないように、今出来ることに全力で取り組み一日一日「今日もやり切った」と思えるような人生を送ることが大切だと感じました。
最後になりますが、今年から3人体制の主将の1人として活動していますが、手術やリハビリでチームから離れることも多くなかなか貢献できず、任命して頂いたのにも関わらず申し訳ない気持ちで一杯です。
引退まで残り数か月となり、最高の同期と後輩、スタッフの方々とサッカーが出来るのもあと少ししかないので、全身全霊を懸けて産業能率大学サッカー部の為に愚直に、泥臭く最後まで闘い抜きます。
長くまとまりの無い文章であったと思いますが、最後まで読んで頂きありがとうございました。
これからも産業能率大学サッカー部の応援よろしくお願いします。
2021/09/09 14:08