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『決断』/齋藤駿
前橋育英高校出身、経営学部マーケティング学科の齋藤駿です。今回のブログではこれまでのサッカー人生がどういうものだったのかを言葉にまとめながら振り返りたいと思います。拙く長い文章になっていますが読んでいただけると嬉しいです。


私は中学3年の夏サッカー人生を大きく変える決断をした。
それは6年間お世話になり、自分を育ててくれた浦和レッズというクラブを辞める事だった。

小4で浦和レッズに入った私は、他のチームでは味わえない素晴らしい環境でサッカーをさせてもらっていた。練習は天然芝を使わせてもらい、練習着、ユニホーム、スパイクまでも支給されこれ以上ない環境だった。それだけではない、6年間の中でスペイン、ポルトガル、フランス、マレーシアと海外遠征にも沢山行くことができた。
これは誰もが経験できることではないと分かっている。
そして、浦和レッズに入ったからには、ジュニア→ジュニアユース→ユースと昇格し、そのままトップチームに昇格することは誰もが目標にするものだった。
それがこれまで育ててくれた浦和レッズに対しての一番の恩返しになるからだ。


時間が過ぎるのはとても早く、気づけば私もユースへの昇格が決まる時期になっていた。


レッズに入った時からユース昇格を1つの目標にしてきて、それを家族みんなが応援してくれていた。朝は早くから起きて送り迎え、夜は帰ってくるのを待つために遅くまで起きてくれていた。面接の前日も「昇格できるといいね!」「ユースに昇格できるなら絶対そっちを選んだ方がいい」と言ってくれていた。



しかし私が決断したのはユースへの昇格ではなく高校サッカーの道だった。


同期のみんなはユース昇格を言い渡されるのを緊張しながら待っていた。
それもそのはずユースに昇格できるのであれば誰もが行きたいと思う所だから。
そんな中私は昇格できても、できなくても必ず高校サッカーを選ぶ事を心に決めていた。


試合に出させてもらっていたため、面談では昇格が言い渡された私だったがユースではなく高校サッカーをしたいと伝えた。空気はとても重く、心が苦しかった。

6年間お世話になり、自分を育ててくれたクラブを裏切る形になり、昇格したくてもできなかった選手にはほんとに申し訳なかった。
1番近くで応援してくれた家族の気持ちに応えるどころか、逆らう形になってしまった。

それでも高校サッカーを選択したのは、ユースチームよりはるかに人数の多い、何百と部員がいる厳しい環境に身を置きたかったから。そして憧れていた選手権という夢の舞台で日本一を取りたいと強く思ったから。

面談が終わってからも反対され続けた、高校サッカーをするために泣きながら説得する日々が続いた。



そして高校サッカーにいく道を許してくれた親や監督、コーチのためにも必ず活躍するという強い思いで前橋育英に入学。


Jリーグの下部組織から来たからといって簡単に試合に出れるそんな甘いチームではない。前橋育英に入る前から、今年はいい選手が沢山くることは耳にしていた。対戦したり、聞いたことのある選手ばかりだった。


絶対に、自分が決めた道を正解と言えるものにしたかった。

ワクワクする気持ちもあったが、1番大事な高校3年の時に試合に出られているのか。不安な気持ちを抱えなが私の高校サッカーがスタートした。



1年生の頃はBチームスタート。Aチームの試合に出ることすらできていなかった。そんな日々が続いた時、ユースに昇格しておけば良かったと思う時もあった。それでも自分で決めた道である以上諦めることは許されないし、スタメンを勝ち取らなくてはいけなかった。
そして2年生になるとトップチームに関わることが増え、3年の時にはスタメンで試合に出る事ができた。


「選手権優勝」

入学する前に立てたこの目標は叶える事ができなかった。

けど、インターハイを優勝し「日本一」になるという目標は叶える事ができた。
前橋育英を選んで本当に良かったと思えた瞬間だった。


練習が終わってすぐに帰る奴なんていなかった。そのあと1時間以上自主練して、オフの日も遊びに行かないでグランドに行くのが当たり前だった。
この環境に身を置く事ができて良かった。


育英での寮生活は宝物だった。

一緒に授業を受けて、部活に行って、終わるとみんなでご飯を食べて、お風呂入って、寝る。 この3年間ずっと変わらなかった毎日が幸せだった。楽しかった。


6年前
自分が決断した高校サッカーという道
これは今、自信を持って正解だったと言える。

結果論にはなってしまうが、
この3年間の努力が自分の決断を正解に持っていったと思う。


そして大学は青山学院に入学。
プロサッカー選手になるという目標を持って自分でこの道を決断した。
なんで関東一部のチームにしなかったのと言われることもあった。でも本当に大事なのは4年後どうなっているかだと思う。

今まで支えてきてくれた家族や指導者への1番の恩返しは、プロサッカー選手になること以外にない。
だからこの4年間で絶対にプロへの道を掴む。

そして4年後、青山学院を選んで正解だったと自信を持って言えるようになっていたい。

  
2023/09/12 11:06
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