『自信』/ 上原蒼
『自信』/ 上原蒼
平素よりお世話になっております。藤枝東高校出身、経済学部経済学科一年の上原蒼です。自分の思いを文字に記すことのできる滅多にない機会ですので、高校時代を振り返ってみようと思います。拙い文章になるとは思いますが、最後まで読んでいただけると幸いです。
円堂守に魅せられてサッカーを始めた小学生の頃から、藤枝東のサッカー部に入るという目標があった。藤色のユニフォームがかっこよすぎて、他の選択肢は考えられなかった。しかしいざ中学三年生になったとき、自分はチームで試合にも出ることができず、藤枝東はおろか、どの高校からも誘いはこない。ところが中三の自分はなぜか自信があった。とりあえず入ればなんとかなる。我ながらよく決断したと思う。中三の自分に今でも感謝している。
サッカー部に入部してから1ヶ月は地獄のような日々だった。とにかく走らされる。高一の4月に自分が練習でボールを触った時間よりも、高一の4月に数学の呪文のような授業を聞いて爆睡した時間の方が長かっただろう。あの時聴いてたクリープハイプを聴くと、今でも膝が痛くなる。そんなこんなで、Bチームの練習にたまに入れてもらえるくらいで高一は終わった。
二年生になりBチームに定着したはいいものの、一向にトップチームに上がることはできなかった。しかし充実した時間を過ごすことができていた。確実に上達していることを自分でも実感し、少しずつ評価してもらえるようにもなっていた。あのとき腐らず、やるべきことに集中できたことは今の自分をすごく助けていると思う。勉強面ではだいぶ苦労した。かっこいいからという理由で、数学ができないにも関わらず理系を選択したせいでいつの間にか補講の常連に。周囲からは「イキりけい」と呼ばれ、理系を選択したことを後悔する毎日。結局三年で文転するので、最初から素直に文系行っときゃよかった。
自分が最終学年となる新チームがスタートしたとき、ようやくトップチームに上がることができた。自分の中でも手応えを感じ、毎試合ではないもののリーグ戦に出場することもできていた。そんな中いよいよ最後の選手権を迎える。開幕目前、それまでのスタメンのセンターバックが怪我をし、スタメンを勝ち取るチャンスが訪れた。しかしそこで自分はそのチャンスを掴むことができなかった。正直言って、スタメンになれず少し安心してしまった自分もいる。応援してくれる地域の人、先生方、同級生、家族の期待に自分のプレーで応える自信がなかった。結果は決勝で負けて準優勝。最高の仲間ともうサッカーができない寂しさと、自分の情けなさですぐには前を向けなかった。
なんとか青学合格を掴み今の自分に至る。非常に濃い三年間であったが、自分のサッカー人生をあそこで終わらせたくない。そう思いサッカー部に入った。
『「違う」と言うなら、必ずやってみたうえで「違う」と言うようにした。』
好きな漫画の言葉だ。効率的じゃないと言われるかもしれないけど、今の自分には時間がある。いざというとき自分のことをもっと信じることができるように。1日1日を全力で過ごしたい。
最後まで読んで頂きありがとうございました。
2024/09/06 06:46