千葉県立検見川高等学校出身、経済学部現代経済デザイン学科の須藤稜太です。
偉大な先輩である吉田歩未君から光栄なことに、バトンをいただきました。思いつきだけで自分の大学サッカー生活を振り返ってみました。自分の思ったことをそのまま書いているので、短くも読みやすくもありませんが、どうぞよろしくお願いします。
『40.3度!?』
思わず目を見張らせた。
それは、先週僕が体温を測った時に見た体温計の数字だった。現在、体調不良に見舞わられ、その熱と奮闘しながらこの文章を書いている。(ちなみに陰性でした。)僕には圧倒的に何かが足りなくてこのように体調を崩してしまうのだと思う。その原因は何なのか。
遡ることおよそ2年弱。私は、初めての青山学院大学体育会サッカー部の練習参加をしていた。その時のことは鮮明に覚えている。部員のほとんどが、プロが着用するようなピチッとしたジャージで、右胸には僕でも知っているような高校やユースのエンブレムを光らせていた。マジでとんでもないところに来ちゃったと思った。それが、一番最初に青学サッカー部に対して抱いた印象である。一方、僕はというと、田舎のヤンキーが着るようなダボっとした青のプーマのジャージを着て、右胸には『KFC』のエンブレムを付け練習に臨んだ。検見川フットボールクラブの略である。今すぐにでも脱ぎたい気分だった。僕の高校は、大学に進学するときにサッカーをやめてしまう人がほとんどである。だから、自分が何かしらの結果を残し、高校時代の仲間にそれを報告するということが自分の中の一つのモチベーションでもあった。入部当時そう思っていた。
先輩から、どこ出身か聞かれて検見川高校ですと答えると、
『千葉の知らん川から来たやついるぞー』や、『検見川りょうたくん』などと呼ばれた。僕は、その時点で4年間のいじめ生活が確定したと思った。まあその後、あだ名が『ケミ』となり落ち着いた。僕にそんなことを言う先輩たちだったが、いざサッカーをしてみると上手かった。全員普通にうまかった。それなのに、そんな先輩たちがサテBにいることが不思議でしょうがなかった。ただ一緒にプレーしていくうちに気づく。決定的に何かが欠如していた。『覚悟』だと思った。全員上手い“のに”とみんなから言われる。そんな選手だった。それと同時に“そっち側の人間”になることだけは避けたかった。下手でもなんでもいいから覚悟をもってやろうと決めた。覚悟がなければ必死にもなれないし、これでは晩年サテB。それは嫌だ。そうと決めてから、そこからの僕は割と覚悟を持って、割と必死にやっていた。その結果、1年の途中でサテAに上がることもあった。
そんなこんなで1年が終わり、『これを継続すりゃいいんでしょ?』そんな風に思っていた。甘い考えが通用するわけがなく2年に入り、状況は変わった。緊急事態宣言が取り下げられ、練習が再開されるときに、僕はその甘い考えで臨んだ。Iリーグも正式にやるか分からないという状況下で、こなすだけの日々が続いていた。Iリーグがないからモチベーションがないと自分に言い聞かせていた。ただ単に覚悟が足りていないだけなのに。でも、練習ではあまり手を抜くことはなかった。だからこそ、『自分は覚悟を持ってやれている!』と勘違いしながら過ごしていた。そんな状況が続くわけもなく、生活面で綻びが生じた。遅刻と怪我で自分の覚悟のなさがはっきりと露呈した。全部Iリーグだとか何だとかその時の状況に合わせて言い訳した。完全に逃げた。そして、逃げ続けた日々を過ごしていく中で、40.3度という現在奮闘中の体調不良にたどり着き、ようやく気付いた。熱とかは関係ない、ただ覚悟がないだけだった。気づくといつしか僕も“そっち側の人間”になっていたのだ。しかも、上手でもないのにだ。大して大学サッカーで何も成し遂げてないやつが、何か勝手に“そっち側の人間”になっている。ダサくて仕方なかった。今まで見てきたうまいのにやる気のない先輩たちとはわけが違った。自分に腹が立つとしか言いようがないし、自分が一番よく分かっていることだと思う。そして、そんな自分に気づき、親に申し訳なくなった。ここまでサッカーをやらせてもらって、未だに覚悟が足りていないで、生活面で不祥事が生じていることを口が裂けても言えないでいた。
結局つらつら書いて何が言いたいのかというと、何をやるにしても人一倍の覚悟が必要ということである。まとまらねえ文章だなと思った方もいらっしゃると思いますが許してください。覚悟がなければ、自分が意図していなくても必ずどこかで綻びが生じてくるし、なにかしらで自分に返ってくると思います。そんなことが分かった1年でした。そんなこと気づくのに1年もかかってしまいましたが、濃い1年だったと思います。楽しくも辛くもあった1年でした。いい経験です。最後になりますが、これからは“覚悟”を持って頑張っていきたいと思います。
次は大変お世話になっている先輩窪井篤志くんにバトンを回します。
こんなにも長ったらしい文章を読んでいただきありがとうございました。
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