『勘違い』/ 礒部礼恩
『勘違い』/ 礒部礼恩
こんにちは。
松本山雅ユース出身、総合文化政策学部2年の礒部礼恩です。
今年ももちろん真面目な文章を書かせていただいたので興味があれば読んでいただけると幸いです。
根が真面目な自分にとって、背伸びをすることは少しためらいのある行為である。いや、少しどころかかなり。いつも等身大のままでいたかったし、謙遜して自分を小さく見せてる方が居心地が良かった。でも、きっとこのままへりくだった態度でいても何も面白味のない結末が待っているだけな気がする。今のままの自分ではダメだと20年も生きてきてようやく気付かされた。
「勘違い」
きっと多くの人は悪い意味でしか使わない言葉だろう。自分もこの言葉にいいイメージは全くないし、むしろ大っ嫌いな言葉だ。山雅でお世話になった監督にもよく「勘違いするな、履き違えるな。」と口酸っぱく言われ続けてきた。
ただ今の自分にはこれが必要だ。
もちろん、何も努力せずただ勘違いをしてればそれは目も当てられないような自惚れ小僧だ。自分に勘違いを芽生えさせるには、それ相応の努力と、どんなにドン底にいたって最後は這い上がってやるという自信がなくてはならない。そして何よりも、周りからなんと言われようが、どう思われようが曲がることのないぶっとい芯も必要不可欠だろう。
そこまですれば勘違いじゃないのではと思うかもしれないが、このくらいしないと勘違いできない性格なので許して欲しい。
ただ、ピッチに立ったときには俺が1番上手いんだという自信、俺が試合を決めるんだという覚悟。たとえそうでないにしても、その「勘違い」がなんの疑いもなく湧き出てくるような選手になりたい。
これから先、本気のサッカーを気が済むまで続けられるように、そして何一つ不自由なく大好きなサッカーをやらせてもらい続けてきた自分が家族にちゃんと恩返しできるように、性格上とても苦い薬ではあるが、「勘違い」という良薬を自分に飲ませてあげよう。
2024/07/02 17:26